TOPICS February 2019
1 中国元農民の本邦招請
⑴従事する業務
➀耕種農業全般(栽培管理、農産物の集荷・出荷・選別等)
➁畜産農業全般(飼養管理、畜産物の集荷・出荷・選別等)

⑵試験(人材基準)
➀農業技能測定試験(耕種農業全般、又は畜産農業全般)
➁日本語能力判定テスト(所謂「レベル4」程度で90%以上が受かる筈)


2 漁業への招請
⑴従事する業務
➀漁業
➁養殖業
※漁業とは、
㋑漁具の製作・補修
㋺水産動植物の探索
㋩漁具・漁労機械の操作
㊁水産動植物の採逋
㋭漁獲物の処理・保蔵
㋬安全衛生の確保等

※養殖業とは、
㋑養殖資材の製作・補修・管理
㋺養殖水産動植物の育成管理・収獲・収穫・処理
㋩安全衛生の確保等

⑵試験
➀漁業技能測定試験(漁業又は養殖業)
➁日本語能力判定(レベル4で90%は受かると推定する)

3 その他
(1) 管理機構の拡充
入国管理局は、外国人の就労拡大に備え、外務省の外局「入国管理庁」に昇格。
移民行政の大きな政策転換を行った(自民党成年局長鈴木薫裕氏)。

日本国は今、なし崩し的に、単純労働者の受け入れを決断しました。
即ち、実態的にJITCOの行政規制を超えて、「単純労働者」について、
➀一般就労ビザ発給による有期5年の受け入れ
➁日本語学力「レベル4以上」と、
➂一定の技能を有すること(詳細規定は未定)、としています。 (2) 単純ビザの対象業種
2019年4月の「単純労働者」ビザ発給の対象業種は、次のとおりです。
➀建設業(派遣禁止。直接雇用による招請)
➁農業・漁業。直接雇用(但し派遣可能)
宿泊業・外食産業。2019年4月以降に在籍する技能実習生からの鞍替えが可能な業種
➃介護・造船・製造業(金属プレス・鋳造)
➄既存ビザ(家事代行)。

背景は、選挙(2019年春の統一地方選挙、夏の参議院選挙)です。
特に建設業は約330万人の作業労働者の24.5%が60歳以上で、大量の退職時代が間近で、
安倍政権の成長戦略が手薄だと受け止められると、選挙に響く恐れがある。

(2018.6.28党首討論で安倍総理)
移民政策として、治安悪化等で慎重派の保守層に配慮した政策は、
イ)大規模(一定程度)の外国人と家族の無期限受入はしない。
しかし、ロ)裏読み的に、外国人労働者を更に増やすことができる。

(3) 在留期間
5年(その間に技術(特定技能2号)を習得できれば,
一部資格については、更に5年(合計10年)に渡り、
就労ビザで日本に在留できる。

(4) 中国コンフィデンシャル
㋑元農民の本邦招請への期待
2019年度の中国マクロ経済の下降傾向を受けて、
農村から「都市市民化」政策で、新設都市に住む元農民は、
今回の「日本語少しと、農業知識少し」の単純労働者の招請政策を
歓迎するものと考えられる。

留学生が建設現場で働くことはあるまい。

しかし,中国の生活現場からの情報は、教えてくれる。
即ち、極めて「排他的な日本の就労環境」ではあるが、
それでも、全ての中国人留学生が、
2019年の中国マクロ経済の下降予測を受けて、
一部は、日本に残留するかもしれない。

そのような傾向は、中国市民の一般的な就労についても、
同様の環境を想像させる。
つまり、
就業環境を「適法」水準に保てば、今まで以上に、
建設現場で働いてくれる中国人労働者は増えるかもしれない。
働く人の「幸せ」に心を配れる「直接雇用」。

イ)既に中国の失業は多い
・➀多すぎる「滴々出向(白タク)」従事者1,500万人
・・2017新規就業者数1,300万人のうち、
・・多くがインターネット予約サービス「合法的白タク」従事者。

・・2016年に就労1,500万人(「80後」46%、「70後」32%)、
・・2017年揺り戻し、渋滞・汚染で80%排除(失業)。

・➁ 中国大卒の「学歴通脹(学歴のインフレ)」
・・大卒数(中国)㋑2022年7月度900万人,㋺2018年7月度820万人
・・だから,日本留学生の日本での就職(崗位)は増加傾向にある。

ロ)深圳の起業(シンセン)光と影
・➀サクセスストーリー
・・2017年の年間600万社が起業(李克強首相)。
・・テンセント(e販売)、DJI(大疆創新。ドローン)等の成功例が生まれた

・➁影の様子
・・公式見解の裏面の一つ、深圳福田区の一角「華強北」(日本の秋葉原)の様子は、
・・全国7%の起業家が集まる深圳、90~95%は雲散霧消で、第二次失業者(新規失業者ではない)
・・深圳の状況は、中国全体の第二次失業(起業失敗)の様相と推定できるという(近藤大介氏)。

2 日本語
(1) 渡航前の日本語習得
・労働者の日本への渡航前に、日本語の習得が必要。

(2) 日本語レベル
・日本語の合格ラインは、「レベル4」(日本語試験がある)。
・日本語試験の対策に、中国側の日本語学校が、その予備校として、受験体制を摂ることが望まれる。

・情報源の窓口は、
JITCO、日本派遣業協会、厚生労働省労働基準局、アアクスグループ(株)。
早急に情報収集と教科書等の検討が必要である。

(3) 対策
・中国にある「日本語学校」で、3~4カ月(6カ月が望ましい)程度の日本語教育が必要。

3 技術習得
・一応の専門技術
単純労働ビザには、移民政策反対派を意識して、一応の「専門技術」を要求している。
しかし、この点は、未だ詳細な規則は固まっていないようである(引き続き、当サイトで最新情報を発信する)。

・技術習得のメリット
労働者は、日本で技術を習得することにより、「高度人材」として、日本に永住できる途が開ける。

4 日本での生活環境
建設労働者について、労働基準法が機能しているので、劣悪な労働環境はない。
劣悪な労働環境は日本社会が許さない(労働基準監督署の実質的な検査が行われている)。

㋑ 労働賃金は、
・弊社はガイドラインとして、おおむね月収30万円を見込む。

但し、30万円というのは、
研修費、社会保険料、源泉所得税、有給休暇分の不払給与、宿舎費用等が差し引かれる前の支給総額。
弊社から支給する手取り給与額は、18万円以上を、目指している。

㋺ 労働時間
・週40時間
労働基準法で、週40時間(月160時間)と決められている。

しかし労使協定で、月80時間以内(通常は月60時間程度)の残業の可能性はある。
この場合、残業代は、法令通りに、支払われる。

・週休5日
原則は週5日労働である。
但し本人との合意により、週6日となることもある。その場合も、労働時間は役所が厳しい監視をしている。

㋩ 社会保険は、
・強制的に加入する保険は、
健康保険(医療保険)、年金保険(厚生年金)、雇用保険(失業保険)、労災保険(労働中のケガ・病気)。

・年金について
最近、日本国政府は中国政府と、年金二重加入が不要の協定を結んだ(多分2020年4月頃には、現場で新規則が施行される)。

㊁ 宿舎は、
派遣元(例えば赤和)が確保して、有料で提供する。

5 派遣業の仕組み
派遣業を営む(例えば赤和株式会社)が、

 中国の日本語学校と提携して、
ビザ申請者が日本語レベル4の日本語試験合格ラインに達するよう研修する。

 日本に渡航して、日本語試験を受験して、合格する。

 派遣元(例えば赤和)が、日本語学校在学中に、労働者の雇用を内定する。

 単純労働ビザを申請して、ビザを取得する(例えば赤和が申請代行する)。

⑤ 派遣元(例えば赤和)が、単純労働ビザで上陸した労働者を、建設現場(派遣先)に派遣する。
(イ)この場合、指揮命令権は、派遣先に移る。
(ロ)給与は、派遣元(例えば赤和)が、労働者に支払う(労働者は、派遣元と雇用契約を結ぶ)。
(ハ) 派遣先(建設業者)は、仕事が終われば、現場作業を打ち切る。
(二)派遣元(例えば赤和)は、次の建設現場へ、労働者を派遣して、労働者の仕事が続くよう手配する。

以上